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日语故事天女の妻

作者：长春翻译公司发布时间：2020-11-15 16:27:27 点击率：

　　むかし、雲の上くものうえの天上てんじょうに、七人7にんの美うつくしい天女てんにょの姉妹しまいが住すんでいました。

　　天女てんにょたちは、天上てんじょうの神かみさまの娘むすめです。

　　天女てんにょたちの仕事しごとは雲くもの様ように白しろく美うつくしい布ぬのをおる事ことで、その布ぬのから作つくられた天衣てんいと呼よばれる着物きものをはおれば、誰だれでも自由じゆうに空そらを飛とべるのです。

　　ある日ひの事こと、一番いちばん下したの妹いもうとの天女てんにょが言いいました。

　　「ねえ、お姉ねえさま。この天衣てんいをはおって、地上ちじょうの川かわで水浴みずあびをしましょうよ」

　　「でも、地上ちじょうには恐おそろしい人間にんげんがいるのですよ。もしも人間にんげんに捕つかまったりしたら」

　　「大丈夫だいじょうぶよ。人間にんげんがやって来きたら、天衣てんいで空そらを飛とんで逃にげてしまえば」

　　「そうね。では、地上ちじょうへ行いきましょう」

　　こうして七人7にんの天女てんにょたちは、天衣てんいをはおると地上ちじょうへと向むかいました。

　　さて、地上ちじょうでは一人ひとりの若者わかものが、年老としおいた牛うしと一緒いっしょに貧乏びんぼうな暮くらしをしていました。

　　両親りょうしんを早はやくに亡なくした若者わかものは、しばらくのあいだ兄夫婦あにふうふと三人3にんで暮くらしていたのですが、やがて兄夫婦あにふうふは若者わかものを毎日まいにちいじめるようになり、

　　「この老おいぼれ牛うしをやるから、お前まえは出でて行いけ!」

　　と、子こどもの頃ころから友ともだちだった牛うしと一緒いっしょに、家いえを追い出おいだされてしまったのです。

　　若者わかものと牛うしは細々ほそぼそと暮くらしていましたが、ある日ひ突然とつぜん、その年老としおいた牛うしが人間にんげんの言葉ことばでこう言いったのです。

　　「ご主人しゅじんさま。

　　今日きょうは天上てんじょうの美うつくしい天女てんにょたちが、地上ちじょうに降おりて来きて水浴みずあびをするでしょう。

　　その天女てんにょの天衣てんいを盗ぬすんでしまえば、天女てんにょは天てんに戻もどれずあなたの妻つまになるでしょう」

　　それを聞きいた若者わかものは、牛うしに教おしえられた川かわのほとりで天女てんにょたちが降おりて来くるのをじっと待まっていました。

　　すると牛うしが言いった通とおり、天衣てんいをまとった七人7にんの天女てんにょたちがフワフワと地上ちじょうに降り立おりたったのです。

　　七人7にんの天女てんにょたちは着きていた天衣てんいを松まつの木きにかけると、楽たのしそうに水浴みずあびを始はじめました。

　　若者わかものはそっと松まつの木きに近ちかづくと、その天衣てんいを盗ぬすもうとしました。

　　すると天衣てんいをかけていた松まつの木きが、

　　「天女てんにょさま。人間にんげんが天衣てんいを盗ぬすもうとしていますよ!」

　　と、大声おおごえでしゃべったのです。

　　「きゃー!　人間にんげん!」

　　天女てんにょたちはあわてて走り出はしりだすと若者わかものよりも先さきに自分じぶんたちの天衣てんいをつかんで、それをまとって天てんへと登のぼって行いきました。

　　でも、一番いちばん遠とおくで水浴みずあびをしていた一番いちばん下したの妹いもうとの天女てんにょだけが遅おくれて、若者わかものに天衣てんいを奪うばわれてしまったのです。

　　「お願ねがいです。天衣てんいを返かえしてください!　それがないと、天上てんじょうに帰かえれないのです!」

　　天女てんにょは頼たのみましたが、若者わかものは天衣てんいを返かえそうとはしません。

　　それどころか、天女てんにょの目めの前まえで大切たいせつな天衣てんいを燃もやしてしまったのです。

　　「ああ、天衣てんいが・・・。大切たいせつな天衣てんいが・・・」

　　泣き崩なきくずれる天女てんにょに、若者わかものが言いいました。

　　「わたしは貧乏びんぼうですが、あなたの為ために一生懸命いっしょうけんめい働はたらきます。だから、わたしの妻つまになって下ください」

　　天衣てんいを燃もやされて天上てんじょうへ帰かえれなくなった天女てんにょは、仕方しかたなく若者わかものの妻つまになりました。

　　若者わかものは天女てんにょとの約束やくそく通どおり、田畑たはたを耕たがやして一生懸命いっしょうけんめいに働はたらきました。

　　そのうちに天女てんにょも若者わかものの事ことが好すきになって、得意とくいのはたをおり始はじめるとそれを売うって生活せいかつを助たすけました。

　　やがて二人ふたりの間あいだには息子むすこと娘むすめの二人ふたりの子こどもが生うまれ、四人4にんは幸しあわせな毎日まいにちを過すごす様ようになりました。

　　ところがある日ひの事こと、若者わかものが畑仕事はたけしごとから家いえに帰かえってみると、家いえには妻つまの姿すがたがなく、残のこされた二人ふたりの子こどもが泣なきじゃくっているのです。

　　「妻つまは?　妻つまはどこへ行いったんだ?」

　　若者わかものが天女てんにょの姿すがたを探さがしていると、年老としおいた牛うしが若者わかものに言いいました。

　　「ご主人しゅじんさま。先さきほど天上てんじょうの神兵しんぺいがやって来きて、奥おくさまを天上てんじょうに連れ帰つれかえってしまったのです」

　　「天上てんじょうに!　そんな・・・」

　　「ご主人しゅじんさま。今いますぐに、奥おくさまを追おいかけるのです」

　　「しかし、天上てんじょうにはどうやって行いけばいいのだ?　空そらを飛とぶ天衣てんいは、燃もやしてしまったぞ」

　　「一ひとつだけ、方法ほうほうがあります。

　　それはわたしを殺ころして皮かわをはぎ、その皮かわをまとうのです。

　　長ながく生いきた牛うしの皮かわには、空そらを飛とぶ力ちからがありますから」

　　「そんな、お前まえを殺ころすなんて」

　　「いいのです。

　　年老としおいて働はたらく事ことが出来できないわたしを、あなたと奥おくさまは大切たいせつにしてくださいました。

　　私わたしの出来できるご恩返おんがえしは、これしかないのです。

　　さぁ、早はやく殺ころしなさい」

　　「しかし・・・」

　　天女てんにょと結婚けっこん出来できて二人ふたりの子こどもを授さずかったのは、全すべてこの牛うしのおかげだと思おもうと、若者わかものにはとうてい牛うしを殺ころす事ことなんて出来できません。

　　若者わかものが迷まよっていると、

　　「ご主人しゅじんさま。どうぞ、お幸しあわせに」

　　牛うしはそう言いうと、自分じぶんで柱はしらに強つよく頭あたまを打うちつけて死しんでしまいました。

　　「ありがとう。お前まえの恩おんは、一生いっしょう忘わすれないよ」

　　若者わかものは泣なきながら牛うしの皮かわをはいでまとうと、二人ふたりの子こどもを入いれたかごを持もって天てんへと昇のぼって行いきました。

　　若者わかものたちが雲の上くものうえの天上てんじょうに着ついてみると、遠とおくの方ほうに神兵しんぺいに連れ去つれさられていく天女てんにょの姿すがたが見みえました。

　　「妻つまよ!　助たすけに来きたぞー!」

　　「あなたー!」

　　天女てんにょは神兵しんぺいの手てをふりほどくと、若者わかものたちの方ほうへ走はしってきました。

　　若者わかものと子こどもたちも、天女てんにょの方ほうへ走はしっていきます。

　　そして天女てんにょと若者わかものたちが抱き合だきあおうとしたその時とき、天てんの一角いっかくから巨大きょだいな手てが伸のびて来きて、天女てんにょと若者わかものたちの間あいだにさっと一筋ひとすじの線せんを引ひきました。

　　それは天上てんじょうの神かみの妹いもうとである西王母せいおうぼの手てで、西王母せいおうぼが頭あたまにつけていた金きんのかんざしを抜ぬいて線せんを引ひいたのです。

　　西王母せいおうぼの引ひいた線せんからたちまち水みずがあふれ出だして大河たいがとなり、天女てんにょと若者わかものたちの間あいだに大おおきく広ひろがりました。

　　「人間にんげんよ、すぐに立ち去たちさりなさい!　地上ちじょうの世界せかいに帰かえるのです!」

　　西王母せいおうぼの言葉ことばに、若者わかものは言いいました。

　　「嫌いやだ!　例たとえ人間にんげんであっても、天女てんにょはわが妻つま。絶対ぜったいに帰かえるものか!」

　　しかし大河たいがの流ながれは速はやくて、渡わたる事ことが出来できません。

　　すると、子こどもたちが言いいました。

　　「そうだ、ひしゃくで川かわの水みずをすくい取とろうよ」

　　「よし、そうしよう」

　　若者わかものと二人ふたりの子こどもたちは、大河たいがの水みずを一杯いっぱい一杯いっぱいすくい始はじめました。

　　これを見みた天上てんじょうの神かみさまが、若者わかものたちに言いいました。

　　「そなたたちの、天女てんにょを想おもう愛情あいじょうは素晴すばらしい。よって一年いちねんに一夜いちやだけ、そなたたちが会あう事ことを許ゆるしてやろう」

　　こうして天女てんにょと若者わかものたち親子おやこは、毎年まいとし七月しちがつ七日なのかの夜よるにだけ会あう事ことが出来できる様ようになったのです。

　　今いまでも天の川あまのがわをはさんで、若者わかものである『彦星ひこぼし』と、天女てんにょである『織姫星おりひめほし』を見みる事ことが出来できます。

　　その『彦星ひこぼし』の隣となりに小ちいさな二ふたつの星ほしが並ならんでいますが、その二ふたつの星ほしが二人ふたりの子こどもだと言いわれています。

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